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天神矯正歯科
コラム
叢生の女性の口元

八重歯の原因・デメリット│矯正の必要性や抜歯の有無・費用などを解説

「八重歯って犬歯のこと?」「自分の歯も八重歯に当てはまる?」など、八重歯について疑問を持っている方は多いでしょう。

八重歯は日本ではチャームポイントの一つとして捉えられることもある一方、グローバル化が進む近年では、見た目を気にしてお悩みの方は少なくありません。

また、八重歯は見た目だけでなく機能的な悪影響も数多くあります。

この記事では、八重歯とはどのような歯並びなのか、犬歯・叢生との違いから原因、放置するリスク、治療法まで詳しく解説します。

「八重歯は治したほうがいいのか」「抜くと顔が変わるかどうか」といった疑問にもお答えしていますので、ぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。

八重歯とは

八重歯・叢生の歯並びのイラスト

八重歯とは、本来の歯列からずれた位置に歯が生え、隣の歯と重なって見える状態を指します。

1本だけ目立って飛び出していることもあれば、前歯全体に重なりが見られることもあり、さまざまです。

特に上顎の犬歯(前から数えて3番目の歯)が歯列の外側へ飛び出している状態を八重歯と呼ぶことが一般的です。

まずは混同されやすい叢生・乱ぐい歯、犬歯との違いを解説します。

叢生・乱杭歯との違い

叢生(そうせい)とは、顎に対して歯が並びきらず、前後にずれたり重なったりした歯並びの総称で、「乱杭歯」「ガチャ歯」「デコボコの歯並び」などとも呼ばれています。

つまり、八重歯は叢生のうち、犬歯が飛び出したケースを指す言い方だと考えるとわかりやすいでしょう。

用語詳細
叢生(乱杭歯)歯が重なり合った歯並び全体の総称
八重歯叢生のうち、主に上顎の犬歯が外側へはみ出したもの

犬歯との違い

犬歯は八重歯になりやすいことから「八重歯=犬歯」と勘違いされがちですが、犬歯は「歯の名前」、八重歯は「歯並びの状態」を表す言葉という違いがあります。

犬歯は前から3番目にある歯そのものの名称で、糸を切るのに使われたことから「糸切り歯」とも呼ばれる歯です。

犬歯は上下左右に1本ずつの計4本あり、永久歯のなかで最も歯根が長く、丈夫な歯として知られています。

顎を左右に動かすときには犬歯が力を受け止め、奥歯にかかる負担を和らげる働きも担っているため、矯正治療では犬歯をできるだけ残す方針が選ばれます。

なぜ?八重歯になる原因

はてなマークが書かれたブロック

八重歯ができる背景には、生まれ持った骨格や歯の大きさといった先天的な要素と、乳歯の抜けるタイミングなど後天的な要素の両方が関わっています。

ここでは、八重歯になる原因について解説します。

歯と顎のバランス

顎の大きさに対して歯が大きい、あるいは歯の大きさに対して顎が小さいと、犬歯が外側に飛び出して八重歯になることがあります。

近年は柔らかい食べ物が中心の食生活によって噛む回数が減り、顎の発育が十分に進みにくいという指摘もあります。

犬歯が生えてくる時期

犬歯が八重歯になりやすい理由には、永久歯が生えてくる順番も関係しています。

上顎の犬歯は、第1小臼歯より後に生えてくることが一般的です。

犬歯が出てくる頃にスペースが足りなくなっていると、飛び出して八重歯になってしまうことがあります。

歯胚の位置

歯胚(しはい)とは、将来歯となる「歯の卵」のようなものです。

永久歯は、顎の骨の中にある歯胚から成長し、徐々に口の中へ生えてきます。

この歯胚がもともと唇側に位置している場合や成長過程で位置がずれてしまった場合、八重歯になることがあります。

乳歯の早期喪失・晩期残存

乳歯が抜けるタイミングのずれも、八重歯を招く要因になります。

永久歯がきれいに生えるためには、乳歯が適切な時期までその場所を保つことが重要です。

虫歯や外傷などによって乳歯が本来より早く抜ける「早期喪失」が起こると、隣の歯が移動して後から生えてくる永久歯のスペースが不足してしまい、八重歯になることがあります。

反対に、本来抜ける時期を過ぎても乳歯が残る「晩期残存」でも正常ではない位置に生えてしまうことがあります。

過剰歯

通常の乳歯20本・永久歯28〜32本よりも多く歯が形成される歯を「過剰歯」といいます。

永久歯列では1.5~3.5%(約30~70人に1人)に見られるとされ、過剰歯が場所を占めることで犬歯が押し出され、八重歯につながる場合があります。

(参考:Fadi Ata-Ali, Javier Ata-Ali, David Peñarrocha-Oltra, Miguel Peñarrocha-Diago『Prevalence, etiology, diagnosis, treatment and complications of supernumerary teeth』)

遺伝的な要因

八重歯の歯並びそのものがそのまま遺伝するわけではありませんが、顎の大きさや形、歯のサイズといった骨格的な特徴は遺伝が影響します。

小さな顎に対して大きめの永久歯が生えると、歯列のスペースが不足し、八重歯になることがあるでしょう。

八重歯を放置するデメリット・悪影響

叢生の口の中の写真

八重歯そのものに痛みが出ることは少ないため、「治療の必要はない」と考えている方も多いかもしれません。

しかし八重歯は歯が重なった状態であり、清掃性や噛み合わせなど、さまざまなデメリットもあります。

ここからは、八重歯を放置した場合に考えられる代表的な悪影響を紹介します。

歯磨きが難しく虫歯・歯周病のリスクが高まる

八重歯の周囲は歯が重なり合っているため、歯ブラシの毛先が届きにくくなります。

磨き残しによって歯垢が蓄積すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるため注意が必要です。

▶歯並びの悪さが与える10の影響とは?矯正治療の方法も詳しく解説!

唇や粘膜を傷つけてしまうことがある

歯列の外側へ大きく突出した八重歯は、位置や角度によって唇や頬の内側に接触し、粘膜を傷つけてしまうことがあります。

八重歯は反対側の歯と噛み合わないためすり減りにくく、尖っているため周辺組織を傷つけやすく、注意が必要です。

食べ物をうまく噛めない

犬歯は、尖った形で食べ物を切り裂く役割を担う歯です。

犬歯が歯列から大きく外れ八重歯になっていると、本来噛み合わせに参加するはずの歯が十分に接触せず、咀嚼しにくくなる場合があります。

噛み合わせの乱れにつながる

犬歯は顎を横に動かしたときに接触し、奥歯を守る「犬歯誘導」という働きも持っています。

犬歯が正しい位置にないと、一部の歯だけに負担が集中したり、顎に負担をかけてしまい顎関節症のリスクを高めることがあります。

引っかかって口を閉じにくくなる

八重歯があると、外側に飛び出した歯が引っかかって唇の動きを邪魔してしまい、「口を閉じにくい」と感じるケースもあります。

口が閉じにくい状態が続くと口腔内が乾燥し、唾液による自浄作用が働きにくくなって、虫歯や歯周病、口臭のリスクが高まります。

見た目がコンプレックスになることがある

「八重歯はかわいい」と言われる文化がある一方で、ご本人にとってはコンプレックスになっているケースもあります。

そもそも「八重歯がかわいい」というのは日本特有の考え方で、欧米では「ドラキュラや悪魔を連想させる」「自己管理ができていない」などネガティブなイメージを持たれてしまうこともあるといいます。

また、近年はハリウッドセレブや韓流スター、SNSのインフルエンサーなどの影響もあり、「矯正治療で歯並びを整えたい」という患者様が増えてきています。

▶歯並びがコンプレックスで笑えない!人生に与える影響や改善方法を紹介

八重歯を治すには抜歯が必要?

抜歯鉗子と歯の模型

八重歯の治療では、必ず抜歯が必要になるわけではなく、歯を並べるスペースをどれだけ確保できるかによって判断が分かれます。

ここからは、非抜歯で対応できるケースと抜歯を検討するケースを、それぞれ詳しく解説します。

非抜歯で治療できるケース

歯を抜かずに済むのは、必要なスペースがわずかで、ほかの方法で補える場合です。

軽度の症例であれば、以下のような処置でスペースを確保することで、抜歯せずに治療できることがあります。

  • IPR………歯と歯の間をごく薄く削り、少しずつ隙間をつくる方法
  • 側方拡大……歯列の幅を広げ、歯が並ぶアーチを大きくする方法
  • 奥歯の後方移動……奥歯を後ろへ動かし、前方にスペースを生み出す方法

ただし、無理に非抜歯で並べようとすると、歯が外側へ傾いて口元が突出したり、後戻りしやすくなったりするリスクがあるため注意が必要です。

信頼できる矯正歯科で相談して、非抜歯が本当に適しているかを見極めてもらいましょう。

抜歯を検討するケース

一方で、以下のようにスペース不足が大きい場合には、抜歯が必要になることがあります。

  • 歯の重なりが大きい
  • 犬歯の位置が歯列から大きく外れている
  • 前歯が唇側に傾いている
  • 治療のために大きなスペースが必要と考えられる
  • 八重歯自体に大きな虫歯がある・歯周病が進行している

抜歯を行う場合は、なぜ抜歯が必要なのか、抜歯しないとどんなデメリットがあるのかなどを詳しく説明してもらい、納得したうえで治療を受けることが大切です。

八重歯の治療は犬歯ではなく小臼歯を抜くことが多い

八重歯の治療というと「飛び出している八重歯をそのまま抜く」と考える方が多いかもしれません。

しかし実際には、八重歯になっている犬歯ではなく、その隣にある第1小臼歯を抜くケースが一般的です。

犬歯は歯根が太く長いため寿命が長く、奥歯を守る働きも担っている大切な歯であるため、矯正歯科医はできる限り残そうと考えます。

ただし、犬歯そのものが虫歯になっていたり、歯周病によって周囲の骨や歯茎の痩せが進行してしまっている場合は、犬歯を抜くこともあります。

八重歯の治療法

ワイヤー矯正装置をつけた歯の模型

八重歯がある場合、基本的には歯列矯正によって歯を動かすことで治療します。

歯列矯正

歯列矯正では、装置で歯に持続的な力をかけ、時間をかけて歯並びを整えていきます。

装置は大きく分けると、ワイヤーとブラケットを使う「ワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)」と、透明のマウスピースを装着する「マウスピース型矯正装置」があります。

八重歯の程度や必要な歯の移動量、希望によって適した装置は異なるため、矯正歯科医とよく相談したうえで検討しましょう。

矯正方法特徴
表側矯正歯の表側に装置を付ける。軽度〜重度まで幅広い八重歯・叢生に対応できる
裏側矯正歯の裏側に装置を付ける。表側矯正よりもやや費用は高くなる傾向があるが、装置が目立ちにくい。※上下すべての歯を裏側装置で矯正する「フルリンガル」と上顎を裏側装置・下顎を表側装置にする「ハーフリンガル」がある
マウスピース型矯正装置透明な装置で歯を動かす。目立ちにくく、取り外しができる。

▶当クリニックのマウスピース型矯正装置(インビザライン・エンジェルアライナー)

▶当クリニックのワイヤー矯正(表側矯正・裏側矯正)

▶当クリニックの部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)

抜歯

歯列矯正を行うと歯周病が悪化する可能性が考えられる場合は、八重歯の抜歯を検討することもあります。

抜歯後に隙間ができた場合は、コンポジットレジンを詰めて補う、周囲の歯を削って差し歯やブリッジにするなどの方法で見た目を整えます。

八重歯の治療期間・費用目安

八重歯の歯列矯正の治療期間は、一般的には1年半〜3年ほどとされています。

ただし、抜歯の有無や歯の重なりの程度、犬歯の位置などによって実際の治療期間は大きく変わってくるため、詳しくは精密検査のうえで判断します。

治療費は使用する装置や症例によっても変わり、90〜160万ほどが目安です。

八重歯についてのよくある質問

マウスピース型矯正装置について説明している歯科矯正

ここでは、八重歯についてのよくある質問を紹介します。

Q:八重歯は治療したほうがいいですか?

A:八重歯は、見た目の問題だけでなく虫歯や歯周病リスク、噛み合わせへの悪影響などのデメリットがあるため、治療したほうがいいケースが多いです。

治療するかどうか迷っている場合は、一度矯正歯科で自分の八重歯の状態を確かめてもらうといいでしょう。

Q:八重歯は下の歯にもできますか?

A:下の歯にも、八重歯はできます。

八重歯という言葉は上の犬歯を指すことが多いですが、同様に下の犬歯もスペースが足りないと歯列から外側に飛び出して生えてくることがあります。

Q:八重歯を治療すると横顔や口元は変わりますか?

A:変化の程度には個人差がありますが、八重歯の矯正によって口元や横顔の印象が変化することもあります。

例えば、八重歯が前に傾いて唇を押し上げているケースでは、矯正することで口元の突出感が改善され、横顔のEラインが整うことがあります。

どの程度変化が期待できるかは、セファログラムなどの詳しい検査や分析が必要です。

Q:八重歯は部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)でも治せますか?

A:「八重歯だけ直したい」と希望される患者様も多いものの、八重歯を部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)だけで改善できるケースは限られます。

軽度の重なりの場合や、奥歯の噛み合わせに問題がない場合は部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)でも対応できることがありますが、慎重な検討が必要です。

Q:付け八重歯とはなんですか?

A:付け八重歯とは、犬歯などの表面にセラミックなどで作られた薄い人工歯などを装着し、八重歯に見せる方法です。

本来の歯並びを治療するものではなく、あくまで見た目を変化させることを目的としたものです。

まとめ

八重歯とは、犬歯などが本来の歯列から外れ、周囲の歯と重なっている不正咬合の一種です。

チャームポイントとして捉えられることもありますが、磨き残しや虫歯・歯周病、噛み合わせなどへも影響するため、八重歯が気になる場合は一度矯正歯科で相談することをおすすめします。

西鉄福岡(天神)駅から徒歩5分の『天神矯正歯科』では、矯正専門の医師が2名体制でワイヤー矯正(表側・裏側)・マウスピース型矯正装置・部分矯正(MTM:Minor Tooth Movement)・小児矯正まで幅広く対応しています。

矯正に必要な抜歯も院内で完結できるため、複数の医院を行き来する負担もありません。

他院で難しいと言われた症例や、再矯正・セカンドオピニオンにも対応しておりますので、「自分の八重歯は抜歯が必要?」「マウスピースで治せる?」と迷っている方も一度お気軽にご相談ください。